『高崎市立高崎特別支援学校 第一回 学校保健委員会』
テーマ:あっくんはたべられない〜食べられない理由を知って欲しい〜
日時:令和5年6月28日(水)
会場:高崎市立高崎特別支援学校(群馬県高崎市)
あっくんとお母さんの土崎幸恵による1時間30分の講演(うち30分は質疑応答)を行いました。
赤ちゃんの頃から母乳で蕁麻疹が出てしまうのに、ゴムの触感に抵抗が強くて哺乳瓶からミルクを飲めない。離乳食は何を食べさせてもどんなに工夫をしてもすぐに口からべーっと吐き出してしまう。
苦労の連続の乳幼児期を経て小学校に上がると、今度は給食という試練が待っていた…
お母さんの大変だった子育て体験談に続き、当事者のあっくんからは当時の思いや、感覚過敏について、自身の成長と共に食生活はどのように変わっていったかを聞かせてもらいました。
後半は、あらかじめ会場の皆さんにお配りした用紙に質問を書いていただき、講演の後に回収してそこからお答えする方式で行ないました。
参加者の皆さんからは、あっくんの「たべられない理由」に関して、ご自身のお子さんの様子に重ねてさらに詳しく聞きたいといったご質問が多く寄せられました。
その質問にざっくばらんに答えていくあっくんの、素直でハッとさせられる回答に会場は和やかな雰囲気に包まれました。
お呼びいただいた高崎市立高崎特別支援学校の皆さん、ありがとうございました!
当日の講演をYouTubeでご覧いただけます
あっくんはたべられない〜食べられない理由を知って欲しい〜【前半】 本編
あっくんはたべられない〜食べられない理由を知って欲しい〜【後半】 質疑応答編
学校保健だより
高崎特別支援学校の先生がレポートを作成してくれました!
とてもわかりやすくまとまっていましたので、許可をいただいてこちらに掲載させていただきます。
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アンケートから(一部抜粋)
- お母さん、息子さん本人のリアルな体験談がたくさん聞けて、とても楽しい会でした。
悩みの話など、自分と重なる部分があり、涙あり笑いありでもっとたくさんの方に聞いてほしかったくらい、ためになるお話ばかりでした。
- とても心に響く、あっくんとお母さんのお話でした。あっくんが小さい時から23歳になった現在まで、お母さんがどのように接してこられたか、胸があつくなりました。
保育園で食べないのは私の息子たちも同じで、特に上の子の育児に近く感じて、あっくんの言葉が自分の息子の言葉と重なることが多かったです。
「まぜまぜ作戦」は私もして、がっかりして涙を流したり、マンナンライスがバレて怒った息子。「サギじゃん!」のあっくんの言葉が、あの時の息子たちの気持ちだったのかと、胸が痛みました。
必死だったお母さんの思いも本当によくわかります。2人の会話に、人柄に惹かれてとてもパワーをいただきました。
- 当事者の親の立場からの話はよくききますが、当事者のお子さん本人の直接の肉声はなかなか聞く機会がないので新鮮でとても参考になりました。
元気で、今時の青年らしい感じが好感が持てました。お母様も肩の力が抜けていて、穏やかで明るく堂々としていらして流石だなと思いました。
- 我が子の偏食がすごいので、何か参考にさせていただけたらと参加しました。
ひじきが混ぜてあったところから人間不信気味になったという話で、あまり無理に食べさせようとせず、興味関心が出た時に味見チャレンジしてみようと思いました。
高くて甘いバナナと、安価で普通のバナナを食べた時に、あまりおいしくないバナナを食べたくないからバナナ自体を食べなくなるというのは、目からウロコでした。
- 今回は当事者からお話を聞くことができてよかったです。
感覚過敏で食べることができないものが多いだけでなく、周囲の環境によって食べたくないけど食べようか、友達が食べてるから食べてみようかと考えるようになっていったことはすごいと思いました。
思春期の多感な時期は難しいですが、年齢とともに社会性も育み、食に対してトライできる気持ちに成長していくのだなと感じました。
- 食べることは環境もとても大切なことですね。
Bestは難しくてもBetterを探していくと言われたことを忘れないようにしていきたいです。
- あっくんのエピソードはどれも結構衝撃的で、壮絶な育児、という感じがしましたが、お母さんが終始淡々とした口調で明るく話していたのが印象的でした。
私は日常的に子供のことで一喜一憂することが多いのですが、あっくんのお母さんの話を聞いていると、少し冷静になれる気がしました。
希望を持てる話をたくさん聞けてよかったです。
- あっくんの話を聞いて、うちの子も同じ気持ちで食べられないのかな?と思いました。
お母さんの話もとても共感できることばかりで、参加して本当によかったです。
先のことですが、グループホームでのお話もとても参考になりました。
自分の子にご飯を食べてもらうとき、あっくんが話していたことを思い出して、無理せず本人のペースに合わせたいと思いました。